
Xでエンジニアが攻撃的になりやすい理由と処方箋
ブロックしたら晒された話
少し前、Xで嫌なことがあった。
価値観の合わない人をミュートし、最終的にブロックした。
それだけで終わるはずだったが、後日そのアカウントから「コイツ誰?」という投稿がされていた。ブロックされると、お互いの投稿は見れなくなる。しかし、ブロックされてもなお、スクリーンショットを撮って晒す材料になる。
正直、最初は「なんでそこまでするんだろう」と思った。ただ、そのアカウントのタイムラインを少し遡ったとき、「ああ、この人は消耗しているんだな」という印象を受けた。愚痴、反論、攻撃——そういう投稿が続いていた。
Xで攻撃的な人に遭遇するのはよくある話だが、エンジニアコミュニティに特に多い印象を持っている人は少なくないと思う。自分もその一人だ。
なぜエンジニアはSNSで攻撃的になりやすいのか
技術的な意見の違いで険しいリプライが飛んでくる。フォロワーが少ない人の発言を大量リプで詰める。知らない人の投稿に「それは間違ってる」と突っ込んでいく。
なぜこういう動きがエンジニアに多いのか、自分なりに整理してみた。
① 正解のある世界で生きているから
エンジニアは日常的に「動く・動かない」「正しい・間違い」の二項対立の中で仕事をしている。コードはコンパイルが通るか通らないかだし、設計には正解と不正解がある。
この思考パターンが強い人ほど、SNS上の意見にも「それは間違い」と反応しやすい。悪意があるわけではない。ただ、間違いに対して訂正したくなる衝動が強い。
② 発言コストが低いから
匿名・半匿名のSNSでは、発言のコストが著しく低い。現実では言えないことも、アカウントという壁があると言いやすくなる。「正しいことを言っているだけ」という自己正当化も起きやすい。
③ 承認欲求の出口になっているから
ここが本題だと思っている。
攻撃的な人の多くは、職場での承認が足りていない可能性がある。スキルを認められない、評価されない、意見を聞いてもらえない。そのフラストレーションの出口が、SNS上の攻撃に向かう。
「俺はちゃんとわかってる」「こいつは間違ってる」という行動で、失われた自己肯定感を補填しようとしている——そんな構造が見える。
根本にあるもの:職場でのストレス
攻撃的なSNS行動と、職場でのストレスは相関していると感じている。
自分の周りでも、転職して環境が変わった途端にSNSの発信が穏やかになった人を何人か見てきた。新しい職場で技術力が認められ、意見が通るようになると、SNSで他者を攻撃する必要がなくなるのだと思う。
逆にいえば、今SNSで攻撃的になっている人ほど、今の環境が合っていないサインかもしれない。
正直で、正しいことを言いたい性格でも、それが「攻撃」ではなく「貢献」として受け取られる環境があれば、まったく違う顔になる。同じ人間が、環境によってここまで変わるのか、と驚いた経験がある。
攻撃的な自分に気づいたとき
少し立ち止まって考えてほしいのは、「SNSで攻撃的になっている自分」に自覚がある場合だ。
それはSNSの使い方の問題じゃなく、今の仕事環境のサインかもしれない。
スキルはあるのに評価されない。意見を言っても通らない。チームの雰囲気が重い。そういう環境に居続けると、じわじわ消耗する。そしてその消耗が、SNSに漏れ出す。
攻撃的な発信をしている自分に気づいたなら、まず環境を疑ってみる価値がある。SNSの設定を変えるより、仕事環境を変える方が根本的な解決になる。
まとめ
- XでのSNS攻撃性は「職場での未消化な承認欲求」が根本にあることが多い
- エンジニアは正解思考・低発言コスト・承認欲求の三つが重なりやすい構造にある
- 環境が変わると攻撃性が収まるケースは少なくない
- SNSで攻撃的な自分に気づいたなら、まず環境を疑ってみる価値がある